富山市議会 平成26年12月定例会 一般質問要旨

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1. 教育関係等について
(1)  小中学校におけるいじめ等の実態と対策について
Q1:本市が認知したいじめについて当局の見解を問う。
A1:昨年度,本市の児童・生徒千人当たりのいじめ認知件数は,小中学校とも全国平均を大きく下回っている。しかしながら,小学校で129件,中学校で116件のいじめの報告があったことについては,大変重く受け止めている。冷やかしやからかいなどの悪口が全体の約半数を占めており,次いで,軽く叩かれる・蹴られるなどがあった。昨年度報告されたいじめについては,現時点で全て解消している。

Q2:今回の調査結果を踏まえ,SNS等によるいじめの実態をどの様に捉え,その対策をどのように行うべきかについて,当局の考えを問う。
A2:昨年度,SNS等によるいじめは,小学校で2件,中学校で12件報告されている。いずれも,本人からの相談で初めて発見されたものであった。このようにSNS等によるいじめは,教員や保護者の目に触れにくいため実態の把握が困難である。児童・生徒には,一人で悩まず,教師や保護者に相談するように指導している。

Q3:不登校の児童や生徒にどの様な対応を行っているか,また,今後の課題について当局の見解を問う。
A3:子どもたちの不登校の兆候を早期に発見し,早期に対応するよう努めている。一つに,児童・生徒が欠席した場合は,必ず学級担任が電話等で連絡し,欠席が三日間続いた場合には家庭訪問をして本人の状況を確認する,二つに,不登校が懸念される場合は,校内の不登校対策委員会で共通理解を図り,組織的に対応する,三つに,スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等と連携し,専門的な知識・技能を活用しながら対応にあたる,四つに,幼・小・中学校の連携を密にして,不登校傾向の子どもの情報を共有し,進学後も安心して学校生活が送れるようにする,などに取り組んでいる。今後の課題については,不登校の原因が年々複雑化・多様化しており,背景にある問題を早期に把握し,子どもを取り巻く環境の改善を図り,関係機関との連携を強化していくことがあげられる。

Q4:暴力行為は全国的に低年齢化の傾向にあり,本市でも小学校の件数が増加しているが,この調査結果について,当局の見解を問う。
A4:全国的に小学生の暴力行為は,ここ7年で2.9倍に増加しており,本市においても年々増加傾向にある。しかし,昨年度の児童千人当たりの暴力行為の発生件数は,全国の1.6件,県の1.1件に比べ,本市は0.7件であり,低い水準である。小学生の暴力行為では,国・県・市ともに児童間の暴力行為が最も多くなっている。その原因は,一つには,児童のコミュニケーション能力が低下しており,言葉で相手に自分の思いを伝えられず,つい手が出てしまう,二つに,自分に自信が持てないなど自己肯定感の低い子どもが他者に対し暴力的になったり,切れやすくなったりすることが考えられる。今後は,授業などの教育活動全体を通して,コミュニケーション能力の向上や自己肯定感の醸成について教育するよう努めている。

Q5:家庭環境の影響により児童・生徒が不登校になったり,いじめを行ったりするケースが増加している。この様な場合には,福祉の専門家であるスクールソーシャルワーカーが適任ではないかと思うが,スクールソーシャルワーカーの増員について当局の考え方を問う。
A5:市教育委員会では平成23年度から,市単独でスクールソーシャルワーカーを配置しており,今年度は7名採用し,小学校12校,中学校8校に配置するとともに,各学校からの緊急派遣要請にも対応している。福祉の専門的な知識を持つスクールソーシャルワーカーは,いじめや不登校等の問題を抱える児童・生徒の家庭を訪問して,本人や家族の相談に応じるとともに,福祉的な視点から,児童相談所や病院等の関係機関と連携を図りながら問題の解消に向けて取り組んでいる。成果としては,問題が解消し学校生活に復帰することができた,教職員のケース会議で適切なアドバイスが得られたなどがある。スクールソーシャルワーカーはいじめや不登校等の問題に対して効果的な支援ができると考えており,今後も人的な充実を図って行く。

(2)  小中学校体育館への多目的トイレ等の設置について
Q1:体育館トイレの洋式化率について問う。
A1:学校施設のトイレについては,平成10年度から洋式化に努めている。体育館のトイレの洋式化率については,小学校では平成23年度が28.0%であったのに対し今年度は41.5%,中学校では平成23年度が28.7%であったのに対し今年度は31.3%になっている。
Q2:小中学校体育館における多目的トイレの設置状況および体育館への多目的トイレの設置について,当局の見解を問う。
A2:小学校では65校中64校,中学校では26校全てが避難所に指定されている。小中学校体育館への多目的トイレの整備率は,小学校では21校で32.3%,中学校では8校で30.8%となっている。
Q3:避難所として指定されている小中学校での更衣室の整備状況および,更衣室が設置されていない体育館への整備の考え方について当局の見解を問う。
A3:更衣室の整備率は,小学校では39校で60.9%,中学校では23校で88.5%となっている。今までは,耐震改修などに合わせて多目的トイレや更衣室を整備してきたが,これからは,改築の計画の無い小中学校でも整備を進めていく考えである。

2. 合宿誘致の成果と今後の課題について
Q1:合宿誘致事業補助金の制度が創設され8年目となったが,本制度を活用して合宿を行った団体の推移と今後の課題について問う。
A1:制度を創設した平成18年度は5団体,昨年度は46団体で,今年度は11月末現在で51団体と年々増加の一途を辿っている。一方でこれまでは関西方面のスポーツ系団体の利用が多くを占めているため,関東方面からの文科系団体を含めた集客が課題となっており,北陸新幹線の開業を機に,関東方面からの集客を見込めるため,今後も,富山市ホテル旅館事業協同組合と連携して,継続的な情報提供や効果的な誘致活動を進め,更なる合宿誘致の拡大に努めていく。
Q2:合宿誘致を進めるにあたり,安価に宿泊でき,宿泊施設に隣接したグランドなどで練習できる施設の整備が必要ではないかと考えるが,当局の見解を問う。
A2:本市の合宿誘致事業は,宿泊については,富山市ホテル旅館事業協同組合と連携し,利用者に宿泊施設の案内を行っている。また,練習施設については,本来は市民の利用に供することを目的としているスポーツ施設の柔軟な活用を図り事業を実施している。今後も,富山市ホテル旅館事業協同組合との連携を維持しながら,民間宿泊施設と既存スポーツ施設を有効に活用していくことを基本としており,新たな施設整備は困難である。

3. 防災・減災対策等について
(1)  SNSなどを活用した防災への取組み等について
Q1:確実な情報をタイムリーに得ることが可能なSNS等を活用して情報収集し,避難勧告などの発表の参考とするシステム構築をすべきであると考えるが,当局の見解を問う。
A1:近年,若者を中心にSNSの利用が急速に普及し,東日本大震災時にもSNSを活用して情報発信が行われていた。総務省では,近年,頻発している豪雨災害や河川洪水などに対し,SNSなどのデータを基に,被害状況などの的確な把握や多様なメディアによる適切な情報伝達を行うことを目的とした事業提案の公募を行い,徳島県や人吉市,北九州市が委託先として決定し,SNSなどのデータや雨量・水位情報を効率的に収集・分析し,地図情報システムを利用してデータを活用する実証実験などを行うと発表があった。本市としては,SNSなどを活用して情報を収集し,避難勧告の発令などの参考にすることについては,国の動向を注視していく。
Q2:避難勧告などの情報伝達方法について問う。
A2:避難勧告などは,人の生命または身体を災害から保護し,その他,災害の拡大を防止するため,避難対象地域の住民のみならず,滞在者などに対して確実に伝わることが重要である。このことから,本市の避難勧告などの伝達方法については,一つには,行政無線による放送,二つには,広報車による後方活動,三つには,コミュニティーFM・ケーブルテレビによる放送,四つには,携帯電話などによる緊急速報メール,五つには,地区センターを通じての各町内会長への連絡などの様々な手段を用いて行っている。
Q3:本市が指定する避難所が土砂災害警戒区域内に含まれているケースがあるのか,また,土砂災害警戒区域内に含まれている避難所が存在する場合,今後,どの様な対応を行うのかを問う。
A3:本市の避難所は,市有施設を中心に219か所指定している。このうち,土砂災害警戒区域内にある避難所は36か所,そのうち,土砂災害特別警戒区域内の避難所は11か所となっている。本市の土砂災害ハザードマップに避難所が土砂災害警戒区域内にあるかを表示している。土砂災害に対して避難勧告を発令する場合には,対象地区の土砂災害警戒区域内にある避難所は開設せずに,近隣の安全な避難所を開設することとしており,防災行政無線や緊急速報メール・広報車などにより,迅速かつ正確に伝達できるよう努める。

(2)  AED取扱い講習会の実施等について
Q1:本市の公共施設へのAED設置状況について問う。
A1:平成17年度から公共施設にAEDを整備しており,平成26年10月末現在,387施設で425台のAEDが設置されている。
Q2:本市の救急法指導員等,消防職員と共に講習を行うことの出来る方々の人数について問う。
A2:消防局で実施している救命講習会の受講者は年々増加の傾向にある。近年は年間約600回の開催で延べ約15,000人が受講している。できるだけ多くの方々に行き届いた講習会を実施するため,平成13年に応急手当普及員バンクを立ち上げ,指導員等の資格を取得された方々にバンクへの登録をお願いしている。その結果,応急手当普及員バンクには,応急手当指導員が28人,応急手当普及員が153人登録されており,救急講習会の指導に当たってもらっている。
Q3:救急救命講習会の実施にあたり,必要な救急法指導員等が確保されているのかについて問う。
A3:救命講習会の実施に際し,受講者10名に対し,指導者1名を目安として,救急隊員や応急手当指導員等が対応している。現在,救命講習会の指導には,救急隊員のほか応急手当指導員等181名の協力によって実施しており,必要人数は概ね確保されていると考えている。
Q4:休日・夜間の対応遅れを防止するため,主要な場所の24時間営業コンビニエンスストアにAEDを設置すべきと考えるが,当局の見解を問う。
A4:民間施設のAEDについては,コンビニエンスストアに限らず,それぞれの所有者等がその必要性を認識して設置するものと考えており,本市としては,コンビニエンスストアへのAED設置は考えていない。

4. 公衆無線LANの整備について
Q1:宿泊施設が行う無線LAN設備の導入に支援の成果について問う。
A1:支援件数は平成25年度が6件で,今年度も6件を見込んでいる。市への支援要望は全て対応を行っており,今後も,市内宿泊施設の公衆無線LAN環境の整備に努めていく。
Q2:富山市中心部および主要な観光地には無料公衆無線LANの整備が不可欠であると考えるが,現在の整備状況および今後の対応について問う。
A2:市では,一定のエリアをカバーする無料公衆無線LAN環境の整備は行っていないが,中心市街地等の個々の店舗や企業等において,自主的にサービスを提供されているものと認識している。市でも観光客の利便性向上のため,その整備は重要であると考えており,富山駅高架下の観光案内所等に設備の設置を予定している。また国でも防災面の強化や観光客の利便性向上のため検討しているので,これらの国の動向を注視し対応していく。

5. 八尾和紙を活用した観光客誘致について
Q1:「和紙 日本の手漉(てすき)和紙技術」を無形文化遺産に登録されたことを踏まえ,八尾和紙を全国に先駆けてPRすることで観光客の誘致に結び付くのではないかと考えるが,当局の見解を問う。
A1:八尾和紙は富山藩の売薬の包み紙として発展したもので,昭和63年に当時の通商産業大臣より「越中和紙」として伝統的工芸品の指定を受けている。その生産を行っている事業所では,大都市圏での物産展における展示販売や観光客への紙すき体験を実施しており,本市では,主要都市などで行っている観光客誘致宣伝事業などで,引き続き,八尾和紙のPRを行い,観光客の誘致に努めていく。

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